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採集のてびき

『大佐用』

同期な妖怪

「現代」以後、顕著に見られるのは書籍や雑誌というものを通じて同一の要素をもった妖怪たちが一斉に(あるいは恒常的に)その進化を拡大・定着させているという点です。これによって画像細胞をもつ妖怪たちはそれまでの時代に較べると格段にその数を増やし、広範囲に拡がってゆきました。

ここでは、書籍や雑誌を通じてほぼ同じ瞬間にその姿(あたらしい生態であったり、あたらしい画像であったり)をあらわした妖怪たちのうちの一部を挙げてみました。


昭和4年会(1929)『妖怪画談全集 日本篇』 〔ぬらりひょん紀〕
(右から)ぬらりひょん君(親玉に進級)縊鬼君(「索を水に沈めて」の文から水の印象が強くなる)わいら君(もぐらを食い初めしはじめなり)紙舞君(呼び名が出来た)異爺味君(『怪物画本』の「いやみ」表記がひろまる)野てっぽう君(『桃山人夜話』の出はじめ)


昭和43年会(1968)「世界の妖怪ゆうれい勢ぞろい」 など 〔びろーん紀〕
(右から)もろくび君(まだどくろはかぶってない)がしゃどくろ君(目玉がとびでてた)ずんべら君(頭がながい)こさめぼう君(カビパワー!)うわん君(墓の主に昇進)しろうねり君(毒ガスを吐くようになる)


昭和47年会(1972)『日本妖怪図鑑』 以後 〔びろーん紀〕
(右から)海ばけ君(びろ〜ん本隊より83年に入営)三ッ目八面君(八面だったり八鬼だったり)びろ〜ん君(びろびろびろーん)腹出し君(「さとり」から「はらだし」に変貌)大かむろ君(体が骨になり少女の妖怪に進化)首かじり君(ぬらりひょん紀に顕在化しこのころ増えていった)


昭和56年会(1981)『世界の妖怪全百科』 〔びろーん紀〕
(右から)馬面君(のちに有文分隊に)髪盗み君(出身地不明)さるすべり君(出身地不詳)しばすべり君(のちに有文分隊に)血しおの飯君(映画『怪談血潮の飯』から入隊?)